【写真付き】育てているバラから挿し木で予備の苗を作る方法を詳しく紹介

しゃちです。ブログにご訪問いただきありがとうございます。

大切なバラを育てていると、

と考えることがあるかもしれません。

バラも生き物ですから、環境やミスをして何かの拍子に枯れてしまう可能性も。

でも、もし本当にそうなったらとても悲しいですし、大切なバラをもう育てられないのも落ち込みますよね。

そこで、今回は大切なバラに何かあったときのために、予備の苗を作る方法をご紹介します。

今回のやり方は一般的な方法を元に、筆者のやり方を交えながらご紹介しています。

予備の苗を作るときに知っておくべきこと

まず初めにこちらの項目をお読みいただきたいと思います。

予備の苗を作る際、1点注意しないといけないことがあるからです。

それは、

作った苗は絶対に人へ譲ったり販売したりしないようにしましょう。

なぜなら、バラは品種によって種苗法(しゅびょうほう)に登録されているものがあるからです。

種苗法は優良な品種を保護し新品種の開発を促進する制度である

• 開発者の権利を守ることにより、新品種の開発を促進し、農業の発展に寄与する

農林水産省 | 改正種苗法について～法改正の概要と留意点～
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/tizai/brand/attach/pdf/zenkoku-2.pdf

特に名前が付いていないバラ苗を育てている場合は、品種がわからないため余計に種苗法に登録されているか判断が付きません。

品種がわかるものでも、この種苗法に登録されているものだと違反になってしまいます。

そのため、自分のお家だけで楽しむようにするのが一番安心です。

予備の苗を作るには『挿し木』をする

では、どのように予備のバラ苗を作ればいいのでしょうか。

方法はいくつかありますが、ここでは挿し木という方法を使います。

挿し木（さしき）
……植物の茎などの一部を土などに挿して発根させ、新しい苗を作ること

この作業はやり方を知っていれば誰でも簡単に作業できます。

今回はこの方法で紹介をします。

挿し木をする時期

薔薇を挿し木するのにおすすめの時期は初夏（5月～6月）と秋（9月～10月）です。

特に湿度があると成功率が上がるらしいので、梅雨を狙って作業をするといいかもしれません。

秋に関しては、この時期を過ぎると寒くなり乾燥する一方です。

温室などで温度と湿度が保てる環境が無い場合は、来年まで待った方が確実だと思います。

準備する物

薔薇の挿し木をするためには準備する物があります。

こちらに私がいつも作業するときに使うものをまとめました。

挿し木作業に必要な道具

挿し木をする際に必要になる道具のご紹介です。

まず、以下のリンク先に掲載している道具(土を除く)が必要になります。

土に関してはこちらに記載しています。

さらに今回は、上記リンクの道具以外に以下の物も用意をお願いします。

水を溜める容器

枝の切り口を水中でカットし、水を吸わせる作業があります。

そのため、両手が入るくらいの大きい容器を用意しましょう。

定規

挿し木にするための枝をカットする際に長さを測ります。

15㎝あれば大丈夫です。

受け皿

挿し木を管理する際、底面給水を行います。

そのため、深さが最低2㎝ある物を選びましょう。

カッター

枝の切り口を切るのに使います。

スパッと切れ味が良く、雑菌が入らないように綺麗な刃を使いましょう。

（発根促進剤）

枝の切り口につけると発根を促してくれる粉です。

ルートンという名前で販売されているものが有名です。

成功の確率を上げたければ用意するといいでしょう。

しかし、絶対に発根するわけでは無いため、使い切る自信が無ければひとまずなしで挑戦してもいいと思います。

挿し木をする土について

土は、市販の赤玉土の小粒を使用すれば問題ないでしょう。

ホームセンターの園芸コーナーや園芸店に行けばほぼ必ず置いてあります。

赤玉土の小粒を使う理由は以下の通りです。

バラの挿し木の手順

それでは、さっそくバラの挿し木をしてみましょう！

挿し木の作業、挿し木後の管理の2項目に分けています。

今回は、こちらのミニバラから予備の苗を作ってみたいと思います。

勿論蕾が付いていない苗でも大丈夫です。

今回は5月初旬に作業をしたため、蕾が付いている苗となりました。

挿し木の作業

挿し木後の管理

無事挿し木が完了しました。

では、この後はどのように管理したらいいのでしょうか。

水やり

まず、水やりは根がしっかりと底の穴から出てくるまで絶えず底面給水を行います。

挿し木にとって乾燥は失敗する1つの要因です。

そのため、必ず切らすことなく水を受け皿に張り続けるよう気を付けましょう。

置き場所

私は、根がしっかりと底の穴から出てくるまでは明るい日陰で管理しています。

日光に当てると少ない水分が蒸発したり、エネルギーを必要以上に使おうとして体力がなくなってしまいます。

そのため、私は根がしっかりと出て苗らしくなってから徐々に日の当たるところに移動して通常の環境に慣らしていっています。

その他の注意点

挿し木を管理するにあたって絶対にしてはいけないことがあります。

それは、挿し木を触ったり引っこ抜いたりしないことです。

バラの挿し木は発根するまで時間がかかります。

その間、成功しているのか失敗しているのか気になって枝を触ったり引っこ抜いたりしたくなる気持ちもよくわかります。

しかし、そこはぐっと我慢しましょう。

なぜなら、挿し木はとても繊細な状態だからです。

その状態で触ってしまうと、切り口が傷ついてしまう可能性があり、一気に枯れてしまう可能性もあります。

そのため、確実に苗になったことがわかるまでは触らないように気をつかいましょう。

挿し木が苗になる前での過程

ここでは、挿し木をした枝が苗になっていく過程を紹介しています。

苗になった後の植え替えについて

発根し、順調に苗になったらすることは栄養分のある土への植え替えです。

今のままでは、赤玉土しか使っていないので苗になった後は栄養が足りず成長出来ません。

そのため、時期を見て植え替えをしましょう。

挿し木した薔薇苗の植え替えに関しては、以下の記事にまとめています。

まとめ

今回は予備のバラの苗を作るという内容で解説しました。

何かあって大切なバラが枯れてしまう前に、もう一つ苗を作っておけば最悪な事態が起きても安心です。

挿し木は簡単にできる作業なので、是非挑戦してみてくださいね。

それでは、しゃちでした。